日本切手ノート (117)      20..12.26

手彫切手の「仮名」について

 


 
 
 平成20年のJAPEX'08に展示された洋紙桜改色紅20銭「リ」は、大方の手彫切手蒐集
家の度肝を抜きました。
 この20銭は「チ」の一種のみで、通称「チ赤」と呼ばれています。そこへ、仮名「リ」が現れ
たのですから驚きです。仮名の流れからしてみると、出現しても不思議ではありません。
(参照:「手彫ノートⅡ・104」)
 そこへ、「実は、洋紙桜緑10銭「ロ」」に「コ」がある」という人が現れました。(上画像)しか
し、大山鳴動「ロ」の一画漏れだよで終ってしまいました。10銭では「イ・ロ・ハ・ニ・ホ」が使わ
れていて、「ヘ」が登場していたら大変だったでしょう。(「コ」はPos.23の変種でした)
 これにつられたのか、実は玉六のタイプBに「フ」を見た事があるという話が出て来まし
た。「ワ」の間違いでしょう(これは直ぐに「ワ」はタイプAだよで却下です)とか、タイプB「フ」では
~「ツ・子・ナ・ラ」に繋がらないよといった話で喧々諤々です。実物は何処だとなりました
が誰も在りかを知りません。そこへ、蒐集暦50年のY氏が、下画像の実物を披露して呆
気なく幕引きです。なんと、玉六「ラ」の上横棒軽彫でした。「ラ」は大変珍しい切手なので
今まで気が付かなかったのでしょうか?
 年末の話題でした。それでは、良いお年をお迎え下さい。

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