日独戦争と俘虜郵便の時代 40      03.09.09

20) 占領後の山東鉄道 (その2)

 前回は済南府停車場を紹介したが、占領時の主要な停車場写真と野戦郵便局の
エンタイア(櫛型・
A欄地名、C欄野戦局)等を紹介しながら、山東鉄道を青島に向か
ってみたいと思う。

大正10年頃の山東鉄道路線図
138 大正10年頃の山東鉄道路線図

山東鉄道の鉄道郵便
139 山東鉄道の鉄道郵便
資料提供 33回ジャパンスタンプオークション
ロット181

 この青島済南間の鉄道郵便日付印は大正46月頃から使用されたと考えられる
が、大きく三つの形式に分けられる。初期は
C欄上下便号印、中期はC欄青島局郵
便係員・
E欄上下便号、後期はC欄上一二・下一二便号 の3タイプである。後期型
大正111210(日本青島郵便局閉鎖)まで使用されたと思われる。
 
図139は、中期型、櫛型・青島済南間/6.7.25./青島局郵便係員 E欄上便である。

周村停車場
図140 周村停車場

張店停車場
図141 張店停車場

 張店停車場(図141)は、博山及び黌山炭鉱(溜川炭鉱)に至る支線の分岐点とな
る大停車場であり、大規模な山東鉄道機関庫(
142)も設置されていた。

山東鉄道機関庫
図142

軍事郵便
図143


 
143は、青島守備軍第四十聯隊の兵士より鳥取県宛てに差出された軍事郵便。
櫛型・張店/4.6.17./野戦局が押されている。データとしても極初期のものである。



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