日独戦争と俘虜郵便の時代 12
      03.01.27

7) 特務艦隊の活躍 インド洋編

 
1917年に入り、各地でドイツ海軍及び武装商船の海上交通破壊作戦が強化され
ると、イギリス海軍は日本海軍に地中海へ駆逐艦隊、喜望峰へ巡洋艦隊の派遣を
要請した。日本海軍は、特務艦隊の再編を行い、
同3月から第一特務艦隊{巡洋艦
矢矧、対馬、新高、須磨、第二駆逐隊、後に、巡洋艦(出雲、利根、春日、日進)を増
派}をインド洋、豪州東岸、喜望峰方面へ、第二特務艦隊を地中海へ、第三特務艦
隊を南太平洋、豪州東岸方面(同方面第一特務艦隊より引継)の哨戒に充てた。

 
図38

 1917年4月から6月中旬まで、第一特務艦隊に巡洋艦春日、日進を増派し、春日
をコロンボ港、日進を豪州西岸フリーマントル港へ配備しフリーマントル・コロンボ間
のインド洋護衛任務を集中的に行った。この作戦では、16隻以上の船舶を無事護
衛する事に成功している。
図38は、上記任務中の巡洋艦春日より日本宛の軍事
郵便で、春日乗組員より長崎郵便局気付で秋田まで送られたもの。差出日付は
6月
16日
、櫛型・長崎/6.7.11.が押されている。

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